圧入Q&A

第9回 圧入Q&A 解答

第9回 圧入Q&A(初級編) / 土木学会誌 2012年5月号掲載

Q.
ボーリング調査で、1m程度の転石があることがわかりました。
圧入工法で施工できますか?


A.
1m程度の転石があっても施工できます。

圧入工法では、転石や岩盤層などの硬質地盤や地中障害物に対しても、最適化された貫入技術とシステム機器を用いて施工が行えます。
硬質地盤や地中障害物を打ち抜いて圧入する技術体系を、施工事例とともに掲載していますのでご覧ください。

【硬質地盤クリア工法】 【ジャイロプレス工法】




【硬質地盤クリア工法】

▼ 直径1.5mの転石への施工事例

地下鉄の駅舎建設のための土留工事で、直径1.5mの転石や花崗岩層(一軸圧縮強度40~130N/mm2の)へ鋼矢板を圧入施工した事例です。

直径1.5mの転石への施工事例(香港、圧入施工) 直径1.5mの転石への施工事例(香港、転石) 直径1.5mの転石への施工事例(香港、土質柱状図)
▼ 硬質片岩への施工事例

橋梁新設のための仮締切工事で、硬質片岩層(一軸圧縮強度170N/mm2以上)へ鋼矢板を圧入施工した事例です。

硬質片岩への施工事例(島根県、圧入施工) 硬質片岩への施工事例(島根県、硬質片岩) 硬質片岩への施工事例(島根県、土質柱状図)
▼ 地中障害物への施工事例

雨水菅敷設替えのための土留工事で、既設のヒューム管(φ1800 t=160mm)を打ち抜いて鋼矢板を圧入施工した事例です。

地中障害物への施工事例(神奈川県、圧入施工) 地中障害物への施工事例(神奈川県、断面図) 地中障害物への施工事例(神奈川県、土質柱状図)
■ 硬質地盤クリア工法とは

硬質地盤クリア工法

・玉石層や転石・岩盤層などの硬質地盤に鋼矢板や各種杭材を圧入する工法です。圧入と一体制御のオーガ装置で杭先端の直下地盤を最小限掘削し、貫入抵抗力を低減させながら杭を圧入します。






【ジャイロプレス工法®】

▼ 地中障害物への施工事例

地下調整池取水施設の建設工事で、既設護岸構造物(石積みブロック)を残置したまま打ち抜いて、鋼管杭連続壁を圧入施工した事例です。

地中障害物への施工事例(東京都、圧入施工) 地中障害物への施工事例(東京都、既設護岸) 地中障害物への施工事例(東京都、土質柱状図)
■ ジャイロプレス工法とは

ジャイロプレス工法

先端ビット付き鋼管杭に「回転+圧入」力を加え回転切削圧入することで、既設構造物や地中障害物を残置したまま打ち抜いて杭施工を行う圧入工法です。控杭や前面支持杭などの斜杭施工にも対応しています。

ジャイロプレス工法の積算歩掛は見積対応となっています。