圧入Q&A

第15回 圧入Q&A 解答

第15回 圧入Q&A(初級編) / 地盤工学会誌 2013年1月号掲載

Q.
硬質地盤クリア工法で圧入できる「最大」の杭長はいくらですか?


A.
パイルオーガ併用圧入の施工能力内の地盤であれば、杭長に関係なく圧入できます。

硬質地盤クリア工法は、専用のパイルオーガで杭先端地盤の貫入抵抗力を軽減させながら杭を圧入します。このパイルオーガ併用圧入の施工能力内の地盤であれば、杭材とパイルオーガを継ぎ足すことで、杭長に関係なく圧入施工を行えます。
積算上は、杭材の剛性によって杭材毎に最大圧入長が設定されていますが、実際の現場ではその基準を超えるより長尺な杭材の施工実績があります。
最大圧入長に関する積算基準と、長尺杭の施工事例を掲載していますのでご覧ください。

【積算基準】 【長尺杭の施工事例】




【積算基準】


硬質地盤クリア工法の積算資料には、最大換算N値が50を超え180以下の地盤を適用範囲とする「国土交通省土木工事標準積算基準書(共通編)」と、最大換算N値が500以下までのより硬質な地盤を適用範囲とする、当協会発行の「硬質地盤クリア工法 鋼矢板圧入標準積算資料」があります。

いずれの積算資料でも、杭材毎の最大圧入長は下記のとおり設定されています。

硬質地盤クリア工法にて上記設定値を超える長尺杭の設計を検討される際は、当協会までお問合わせください。

 工法カタログ「硬質地盤クリア工法」





【長尺杭の施工事例】

■ 鋼矢板Ⅳ型 29mの事例

地下鉄駅舎建設のための土留工事で、鋼矢板Ⅳ型29mを圧入施工した事例です。

鋼矢板Ⅳ型 29mの事例(香港、圧入施工) 鋼矢板Ⅳ型 29mの事例(香港、転石) 鋼矢板Ⅳ型 29mの事例(香港、土質柱状図)

■ 鋼矢板VL型 32mの事例

鉄道の立体交差化に伴う土留め工事で、鋼矢板VL型32m(1箇所継)を圧入施工した事例です。

鋼矢板VL型 32mの事例(東京都、圧入施工1) 鋼矢板VL型 32mの事例(東京都、圧入施工2) 鋼矢板VL型 32mの事例(東京都、土質柱状図)