圧入Q&A

第20回 圧入Q&A 解答

第20回 圧入Q&A(初級編) / 地盤工学会誌 2013年6月号掲載  

Q.
狭小な現場で構造物に近接して鋼矢板の施工を計画しています。最初の一本目はどのようにして施工しますか?


A.
圧入施工のための反力となる既設杭がない場合、「反力架台」を用いて初期圧入を行います。構造物に近接して初期圧入を行う際の作業工程など、関連情報を下記しますのでご覧ください。

【初期圧入の標準工程】 【構造物に近接して初期圧入を行う際の作業工程】




【初期圧入の標準工程】

▼作業工程
圧入機本体と反力架台を水平に設置(下図①)

反力ウェイトを設置(下図②)

一本目の初期反力杭を圧入(下図③)

自走で前進しながら初期反力杭を圧入(下図④)

圧入機本体が初期反力杭に移動後(下図⑤)、反力ウェイトと反力架台を撤去(下図⑥)





【構造物に近接して初期圧入を行う際の作業工程】


構造物に近接して初期圧入を行う際の作業工程

構造物や境界線に近接して初期圧入を行う際に、上記の標準工程の要領では反力架台が設置できない場合があります。そうした際には、左写真のように反力架台を構造物に対し直角になるように設置し、初期反力杭の圧入を行います。


また、狭小な現場にて、上記要領でも反力架台の設置が困難な場合は、反力架台の設置できる場所で初期圧入を行い、圧入施工開始位置まで反力杭を圧入する方法もあります。